DXの現状や課題
2022・04・20
こんにちは、前回はDXの定義についておさらいしてみました。
今回はDX推進にあたって、その課題となる要素についてまとめてみたいと思います。
日本のDX推進の現状
情報処理推進機構が発表している、DX白書2021 によると、日本の企業のDXへの取り組み状況は、取り組んでいる企業が56%、取り組んでいない企業が33.9%となっているそうです。また、業種別にみると、サービス業(42.3%)が最も少なく、流通・小売業(54.1%)、製造業(58.9%)、情報通信業(65%)、金融・保険業(69.8%)となっています。
出典:DX白書2021(https://www.ipa.go.jp/files/000093699.pdf)
出典:DX白書2021(https://www.ipa.go.jp/files/000093699.pdf)
表では米国との比較となっていますが、全体的に傾向は似ていますが、特に製造業での取り組みに大きく差が出ているような状況です。
製造業でのDXの遅れの要因としては、高齢化をはじめとした人材不足と属人化、設備の老朽化、技術面での負債、デジタル化の遅れなどがあるとされ、特に人材不足から起きる、技術面での継承が困難となっているのが重要な課題となっているそうです。
参考:製造業を巡る動向と今後の課題
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seizo_sangyo/pdf/008_02_00.pdf
規制やルールなど、日本の企業風土
DXの取り組みに差がでている要因の一つとして、企業のコンプライアンスへの考え方の違いがあります。YoutubeやUber、Airbnbなど海外発のこうしたビジネスモデルは、開始当初は(一部は現在も)、既存の法規制やルールと衝突してしまうケースが起こっています。
例えば、Youtubeでは黎明期には著作権に関して違法なアップロード動画蔓延っていたり、日本では白タク規制があって成功できていないUberや、空き部屋を提供するホストについてホテル税や安全基準などが問題となるといった、ビジネスモデルと法規制やルールが衝突するケースは度々起こっています。
良いか悪いかは別として、規制をある程度無視してでも新しいビジネスモデルを成功させようとする傾向は海外独特の特徴であり、規制や法整備が整ってからスタートできる日本との違いがあるように思えます。
レガシーシステムの存在
DXの障害となっている要因の一つに、レガシーシステムの存在が挙げられます。
レガシーシステムとは、より新しい技術や効率的な解決手段が存在している、一世代以上前のシステムのことを指します。
経済産業省の発表している「2025年の崖」では、企業の基幹システムの6割が2025年の段階で稼働21年以上の古いシステムとなり、こうしたシステムは老朽化やバージョンアップの限界、ブラックボックス化により、システムトラブルやデータ減失のリスクを抱えていたり、柔軟性がないため新規のビジネスモデルに対応できないといった問題を抱えています。
人材の不足
人材不足や属人化というキーワードは、ここ最近より一層多く目にする言葉になっているかと思います。
総務省が発表する「情報通信に関する現状報告」によると、DXを進める上での課題として人材不足と回答している日本企業が53.1%となっております。
出典:情報通信に関する現状報告
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/summary/summary01.pdf
また、DXを進めるためにはICT(情報通信技術)人材が求められますが、こうしたIT人材が不足していると回答する企業については90.5%に達しており、多くの企業が、IT人材の不足を実感しているという現状があるようです。
参考:我が国がデジタル化で遅れをとった理由
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/pdf/n0000000.pdf
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は日本の企業がDXを進めるにあたって課題となっているポイントについてまとめてみました。
DXの課題については、人材不足・レガシーシステムの存在以外にも、費用対効果が不明と答えている企業が32,8%と多いようです。
DXという概念や言葉はよく聞くが、最終的なゴールや目標、まずは何をするべきなのかといった点が企業によっては明確化しづらいという方も多いのではないでしょうか。
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