思い込み?確証バイアスとは
2022・02・28
確証バイアスという言葉を聞いたことはありますか?
簡単にこの言葉を説明すると
「今持っている考えや先入観を肯定する情報ばかりを集めてしまうこと」
というものが確証バイアスです。以下wikipediaより
confirmation bias)とは、認知心理学や社会心理学における用語で、仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。認知バイアスの一種。
(かくしょうバイアス、英:
出典:wikipedia
これを書いている今は2月28日でそろそろ3月を迎え、気温もなんとなく暖かくなってきたなあと、こんな風に毎年同じような時期に同じようなことを四季折々で思ったりするのは日本ならではでしょうか。
確証バイアスの例
最近、筆者は下記のような会話を知人としました。
筆者「最近の冬は暖かかくなったよね、平均気温も上がってそう」
知人「今年は寒かったよ、去年やその前より寒かった」
筆者「そう?でも子供のころと比べてどんどん暖かくなってると思う」
個人的に大人になってから秋冬がずっと暖かい・短いと感じるようになっていて、気になって調べたのですが1881年から2021年まで20年おきの1月の平均気温を比較すると下記のような感じになっているそうです。
データの出典:気象庁ホームページ
このようにみると、「確かにだんだん暖かくなっている」という風に見えますね?
なので、筆者としては「やっぱり最近の冬は暖かいんだなあ」と満足してしまい、「今年は寒かったなんて勘違いに違いない」などと思っていました。
ですが、直近3年間の気温をみてみると、次のようなことがわかったのです。
データの出典:気象庁ホームページ
要するに今年の平均気温は過去2年に比べて低かったのです。なので「今年は寒かった」とも言えます。
むしろ100年の間の数十年ごとの感覚を思い出せる人のほうが少ないはずなので、「最近の冬は暖かい」よりも「今年は寒かった」と感じている方のほうが多いと思います。
筆者は長期的に観測した場合に暖かくなっている、という考えだけが頭にあったので、最初に挙げた長期間のデータのみに注目してしまいがちでした。
しかし、短期的なデータでみれば「今年は寒い」という感覚も正しいものとわかりました。
筆者のように自分の考えや説を支える情報にばかり注目してしまうことが確証バイアスの一例です。
まとめ
最近はビジネスにおいてデータの収集・分析は必須で、そうした業務を行っている方も多いのではないでしょうか?
日々、仮説や検証を繰り返しながら施策を行うことが当たり前になっている中で、慣れてくるとついつい自分の仮説や考えに近いデータばかりに注目してしまいがちです。
あと一つ、もう少し詳しく、そういった気持ちで一歩踏み込んで「見ていなかったデータ」を探してみると、新たな発見やアイデアが見つかるもしれません。
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