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【具体例あり】RFM分析とは?基本と手順を解説

2024・06・20

RFM分析

RFM分析は、顧客の購買データをRecency(最終購入日時)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)の3つの項目に分類し、顧客の価値や行動を評価するための手法です。
この分析により、隠れた優良顧客や見込みのある休眠顧客などを特定し、それぞれの顧客に適したアプローチが可能となります。

本記事ではRFM分析の方法、メリット、注意点などを解説します。

RFM分析とは

RFM分析とは、以下の3つの指標に基づいて顧客を整理し、分析する手法です。

Recency(最新購買日)

最後の購入日からどのくらいの日数が経過したかを表す指標です。
日数が浅いほどブランドや商品への印象・興味が強いと考えられるため、優先度の高い顧客になります。

Frequency(購買頻度)

一定の期間に何回購入したかを表す指標です。
回数が多いほど、優先度の高い顧客であると判断します。

Monetary(累計購買金額)

過去にどれぐらいの金額を購入したかを示す指標です。
購入回数が少なかったとしても、金額が大きければ、重要度の高い顧客と判断します。

RFM分析における顧客の分類

RFM分析では指標を活用しながら顧客をグルーピングし、自社の顧客の傾向を分析・把握したり、顧客のグループごとに最適なアプローチを検討していきます。
以下は、グルーピングのイメージ図です。

img2

例えば、最近購入したばかりの新規顧客の中でも、購入金額が高い方が「新規優良顧客」として重要度を高いと判断したり、定期的に一定金額の購入をしてくれる顧客は「安定顧客」と位置付けるなどして分類を進めます。

分類後は、新規優良顧客に向けた限定クーポンで再来店を促したり、安定顧客にはポイントプログラムや定期的なイベントのご案内でより親密な関係を築く、などグループに合わせたアプローチを検討・実行していきます。

RFM分析を行う手順

【1】データ収集

顧客の購買履歴データを収集し、Recency、Frequency、Monetaryの各指標を計算します。

【2】スコアリング

RFM各指標のスコアを自社の商材・サービスなどに合わせて決定します。
通常1~5の5段階でスコアリングを行います。

【3】グループ化

RFMスコアに基づいて、顧客をグループ化します。例えば、RFMスコアが高い顧客を「VIP顧客」とし、低いスコアの顧客を「離反顧客」とするなどです。

【4】マーケティング施策の検討・実施

各グループに対して適切なマーケティング施策を実施します。
例えば、VIP顧客には特別なオファーや限定キャンペーンを提供し、離反顧客には再エンゲージメントを促すキャンペーンを実施します。

RFM分析の具体例:アパレル店でRFM分析を導入してみる

あるアパレル店が、売上増加、優良顧客のロイヤリティ向上に向け、RFM分析を行ってみることとしました。
先ほどご紹介した手順に沿って、RFM分析を導入してみましょう。

STEP1:データ収集・分析

顧客の購買履歴(購入日、購入回数、購入金額)はポイントカードのデータを活用することとします。

STEP2:スコアリング

客単価や商品の性質などを考慮し、以下のようにスコアを設定してみます。

Recency(最新購買日)

  • 最終購入日が1ヶ月以内:5点
  • 最終購入日が1〜3ヶ月以内:4点
  • 最終購入日が3〜6ヶ月以内:3点
  • 最終購入日が6〜12ヶ月以内:2点
  • 最終購入日が1年以上前:1点

Frequency(頻度)

  • 年間購入回数が12回以上:5点
  • 年間購入回数が8〜11回:4点
  • 年間購入回数が5〜7回:3点
  • 年間購入回数が2〜4回:2点
  • 年間購入回数が1回以下:1点

Monetary(購入金額)

  • 年間購入金額が¥100,000以上:5点
  • 年間購入金額が¥80,000〜¥99,999:4点
  • 年間購入金額が¥50,000〜¥79,999:3点
  • 年間購入金額が¥20,000〜¥49,999:2点
  • 年間購入金額が¥10,000以下:1点

STEP3:グループ化

RFMスコアに基づいて、顧客を「VIP顧客」「頻繁購入顧客」「新規顧客」「離反顧客」などに分類します。

STEP4:マーケティング施策の検討・実施

VIP顧客には、特別割引や限定セールへの招待を実施
頻繁購入顧客には、ポイントUPや次回購入時のクーポンを配布
新規顧客には、追加購入を促すため、クロスセル提案
離反顧客には、最新コレクションのお知らせと特別割引を提供

→ 結果、VIP顧客の満足度が向上し、離反顧客が一定数回帰するなどの成果を得ることができました。

RFM分析の限界、欠点

RFM分析は顧客の購買行動を評価するために便利なツールですが、以下のような欠点があることはおさえておいた方がよいでしょう。

過去のデータに依存してしまう

RFM分析は過去の購買データに基づいて顧客を評価します。そのため、顧客の将来的な行動の予測に限界があり、市場のトレンドや顧客のニーズの変化に対応することが難しい場合があります。

感情的・心理的要因が反映されない

購買頻度や金額だけで顧客を評価するため、顧客の感情や満足度、ブランドロイヤリティといった心理的要因を分析するものではありません。

新規顧客の評価が難しい

RFM分析は購買履歴に基づいて評価するため、新規顧客や初回購入者の評価が難しいです。新規顧客に対するアプローチ戦略を考える際に不十分な場合があります。

購入頻度の少ない商材にはマッチしない

自動車や不動産といった一般的に一人あたりの購入回数が多くはない商品では顧客のスコアリングが難しいケースが多いです。

RFM分析は顧客の購買行動を評価するために役立ちますが、限界や適さないシーンも存在します。そうした特徴を理解し、他の分析手法と組み合わせながら、マーケティング戦略に活かしていきましょう。

販促物のログも、分析の重要ヒント

購買履歴の収集には注意を払っているけれど、施策実行に伴う「販促物」のログは収集できていない、という企業様は多いのではないでしょうか?
お客様を惹きつけるためのさまざまな施策を具体化する上では、POPやポスター、パンフレットといった販促物がつきものです。

どの販促物が、どこの店舗で、どれだけ使われ、その結果どの程度の売上向上につながったのか。
販促施策の効果を測定し、次の戦略に活かすためにも、こうした販促物のログデータは重要なヒントとなります。

当社が提供する販促クラウド「SPinno」は、販促領域に特化して開発されたクラウドシステムで、販促物のログの収集・分析にお役立ていただけます。

販促クラウド「SPinno」の特徴は以下の通り。

販促業務の一元管理と見える化

販促クラウド「SPinno」は、販促物の企画・製作の取りまとめをする本部と、販促施策が行われる営業拠点・店舗、そしてデザイン会社・印刷会社・倉庫などのサプライヤーをクラウド上でつなぎ、データの一元管理と見える化を実現します。
これにより、メールやFAXといった見落としがちな連絡手段は不要となり、販促物の製作に関する進捗状況も関係者間で見える化されます。

ユーザーフレンドリーなUI/UX

特に営業拠点・店舗などのユーザーから多くいただくのは「販促物専用のECサイトのようなUI/UX」というお声。本部と現場の間で意図の共有が容易となるだけでなく、億劫だった販促物の手配業務がショッピング感覚で楽しく行えます。

画像ファイルの検索時間を短縮

SPinno上では、デザインデータなどの画像ファイルが全てサムネイル表示されるので、必要なファイルにスピーディにアクセスできます。

デザイン編集機能

軽微なデザイン修正であればSPinno上で完結することが可能であり、細々としたデザインの微調整にかかる費用と時間を大きく削減できます。
営業担当やスタッフが修正することも可能なので、より迅速で柔軟な修正が可能となります。

ログの可視化

販促物の受発注に関するログを可視化することで、使用頻度の高いアイテムや在庫整理の参考情報を得ることができます。
印刷量の検討、次の販促物の企画・デザインへの参考など、戦略的に活用いただけます。

販促施策の分析、戦略策定や企画により多くの時間を割きたいと思っている方は、ぜひシステムによる業務効率化をご検討ください。

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投稿者プロフィール

それ行け!販売促進部
それ行け!販売促進部それ販ブログ管理人
販売促進部です。
販促やマーケティング・ブランディングなどの様々な情報について、まとめ&発信を行っています。
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