販促部門はブラックになりやすい?!
IT化で働き方改革!
2018・03・12
最近「働き方改革」というキーワードが頻繁に飛び交っている。
会計、請求書、情報共有、ワークフロー、コミュニケーション、
こういった領域においては、既に非常に多くの企業がIT効率化に着手されていることだろう。
しかしまだIT化が著しく遅れている領域がある。
それが、「販促業務」だ。
今回は販促業務のIT化が遅れている背景から、IT化によって得られる効果についてお話ししたい。
そもそも販促にかかわる業務ってどんなん?
販促とは「販売促進」の略で、売上向上のための手段である。
多種多様な売上向上のための手段を具現化するために、非常に多くの業務が発生する。
販促業務は、本社の「販売促進部」「マーケティング部」「企画室」「広告宣伝部」などに所属する担当者が行っている事が多いが、生産部隊の「営業」「店舗」「SV」などが自分たちで行っている事もある。
具体的にどんな事があるのか?
手間がかかるという声をよく聞く順にあげていこう。
1.現場からの問い合わせ対応。
「こんな施策やった事ない?」
「こんな施策やりたいのですがどうしたらいいですか?」
「あの施策はどこの外注先に発注したか教えてもらえないですか?」
「あの写真画像、デザインデータってどこにあるんですか?」など・・・
営業、店舗、SVが多いと対応人数が多すぎる。
これだけならまだしも本社内の商品部とか営業本部のような部署からも、同じような内容が飛んでくる。
2.デザイン校正のメールのやりとり。
現場 ⇔ 本社 ⇔ 外部or内製チーム
間に挟まれ伝言ゲームやっているケースもよくある。
作業としては認識の違いがでないように、デザイン指示書をしっかり記載する事に時間を要している事が多い。
3.見積依頼。
販促物作製前に相見積もりをとる事が多いので、1案件ごとに複数社に見積もりをとる。
単純に数量変更がかかったり、途中で予算の都合で費用圧縮しないといけなくなり「数量変更せずにクオリティ落として何とかしてくれ!」というようなオーダーを受けたりと、その都度見積を取り直す事もよくある。
4.集計業務。
制作物を作る場合に単価を抑えるために現場から必要数量を集める事をよくやるが、
まず返信がキレイに整わないのでリマインド業務が必要になる。
本社経費で制作物を作る場合だと、現場が余分も含めてバカみたいに多いリクエストをしてきてトータル数量の調整に時間がかかる。
5.承認依頼業務。
販促物の発注をかけるにあたっての承認ステップ。起案部署が違う事で色々な部署長に承認をとる必要があったり、現場予算での施策の場合は発注時期を逆算して現場担当者に適切な承認ステップを踏むように促したりと、販促チームは急いでいるにも関わらずもたもたする事が多いので社内調整に時間をとられている事が多い。
6.発注業務。
見積依頼業務より負荷は低く作業としてこなしやすいが、とはいえミスをしないためにしっかり外注先に指示を出す必要があるので邪険にはできない。
それから、発注数量が多いとそれだけで時間がかかる。
よくある業務のほんの一部を紹介したが・・・
「販促専門」と縦割りされているチームならこれぐらいで幸いだが、
企業によっては企画部門兼、マーケティング部門兼、商品部兼と販促部という名目で実態としては複数兼任のなんでも屋にさせられている事もよくある。
IT化が遅れる理由は?
ではなぜこの販促にかかわる業務のIT化が遅れているのだろう。
下記図見ながら話していこう。
①販促業務にかかわるプレイヤーが多すぎる。
現場営業、店舗、SV、本社内の商品部、企画室、たまには人事からの依頼まで。
外注先も多い。
起点の部署によってワークフローが変わってしまうので、仕組み化しにくい。
②属人的フローになっている。
理由1:色々な販促ツールの知識、経験が必要。
理由2:上記理由から引き継ぎが難しくジョブローテーションが著しく遅い。
大きくこの2点が要因で今までIT化実現に困難な領域だった。
販促業務チームの労務環境
一言で言うと、部門としてブラックになっている事が多い。
・追われる仕事が多くて残業時間が多すぎる。
・属人的運用により休めない。
という事実がありながらも、ここを課題として認識していない企業が非常に多い。
背景としては上記IT化が遅れている理由①、②に記載した通り、人依存になっている事が多いため、ベテランの忠誠心の高い担当者が専任しているケースが多く、上層部から部門として軽視されているといった事もある。
販促業務をIT化する事の重要性、効果について
販促業務をIT化する事の重要性は、
販促業務ってどんな?で記載した内容が軽減する事と、人に依存するフローから脱却できる事である。
効果については、企業によって様々であるが、業務工数(時間)が20%~50%削減できたという事例もある。(株式会社SPinno調べ)
消費財メーカー様の事例
働き方改革に向けてのプロセス
●ステップ1:部内だけでなく会社として課題である事を認識させる。
※このためには現状のフローや課題の全貌を可視化して突きつける必要がある。
●ステップ2:課題解決、IT化のための予算を確保する。
※ここで重要なのが工数削減だけでなく、空いた時間の活用として生産性を高める(売上向上のための動き)提案を盛り込む事が重要である。
●ステップ3:関係部門、外注先への賛同をもらう。
弊社実績での課題解決企業一例
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回の記事をきっかけに、
皆さまの会社内での販促業務の実態を把握していただき、
解決すべき課題かどうかを見極めていただければ幸いです。
投稿者プロフィール
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販売促進部です。
販促やマーケティング・ブランディングなどの様々な情報について、まとめ&発信を行っています。
「販促部門の頼れるパートナー」を目指して、お役立ち情報や販促ネタ、自社の最新TOPICSなどをつぶやいたりしています。
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