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共同懸賞とは

2016・08・18

前回は「一般懸賞」について簡単にまとめました。

今回は引き続き懸賞の種類の一つ「共同懸賞」についてまとめてみたいと思います。

共同懸賞とは

共同懸賞は複数の事業者が共同して行う懸賞です。
商店街の福引などはこれにあたります。

商品・サービスの利用者を対象にくじやある行為の優劣など(抽選やゲームの勝者など)で景品の提供を行う点は、一般懸賞と同様です。

共同懸賞は複数の事業者が共同で実施します。
それ以外の懸賞は一般懸賞にあたります。

複数の企業が出店しているショッピングモールなどで行われる懸賞
地域の同業者が共同して行う懸賞
市町村の複数の事業者が行う懸賞

こうしたものが共同懸賞の例となります。

共同懸賞の基準

共同懸賞とみなされる一定の基準があるようです。

例えば「商店街のくじびき」のような場合ですが、商店街振興組合法という法律があり、これによれば「商店街は、小売商業者またはサービス業者の30人以上が近接している地域」と定義されています。

この定義を満たしていれば共同懸賞となりますが、「商店街」という名称を持つ一定の地域でも、上記の「サービス業者が30人以上近接している」という
条件を満たしていなければ法律では「商店街」とみなされず、共同懸賞を行うことが出来ません。

また、数社のみのタイアップ、特定のチェーン店の懸賞なども共同懸賞とみなされません。

景品類の規制と実施についての規定

一般懸賞と同様に景品類の上限額や総額に関する規定があります。

また、年間で実施できる回数などについても規定があります。

景品類限度額
最高額 総額
取引価額にかかわらず30万円 懸賞に係る売上予定総額の3%
※年3回を限度、年間70日の期間内で行うものとする。

 

共同懸賞としてみなされないかもしれない例

参加事業者が少ない

分譲マンションの売り主である不動産事業者の3社が、マンションの購入者に対して、家具や家電を景品として提供する懸賞を行ったという事例を考えます。

仮に、マンションの価格は「2,700万円」

用意された景品類の中で
最も高額なものは「12万円のノートパソコン」
景品の総額は「250万」

だったとします。

共同懸賞は複数の事業者が参加すればただちに認められるものではなく、上記の場合では「一定の地域において一定の種類の事業を行う事業者の相当多数が共同して行う場合」に該当しなければなりません。

原則として市区町村の区域に所在する過半数の事業者が参加する必要があるため、上記の3社がこれに満たない場合は、上記の懸賞は共同懸賞とみなされません。

その場合、一般懸賞とみなされるため、景品の最高額は10万円までとなり、上記の懸賞における景品の提供は違法となります。

 

まとめ

以上が共同懸賞についての概要となります。

共同懸賞とみなされるためには相当多数の事業者が参加しないとならない、という規定が、思ったよりハードルが高いと個人的には感じました。

言葉通りに共同しているだけでなく、法律上商店街と認められたり、市区町村内事業者の過半数が必要だったり。

そもそも商店街という概念は法律上に存在していたこと自体初めて知りました。

参考URLなど
表示規制の概要(消費者庁)
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会-景品提供の相談事例-
オマケと景品表示法の関係について調べたことを、一度まとめてみました

投稿者プロフィール

永野
SPinnoに所属してます。
主にWEB上の作業を担当しているWEB要員です。
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